キッチン・トイレ・洗面・浴室・洗濯機などの水まわりの排水詰まり解消作業の際、屋外の排水桝付近の詰まりで、家全体の水まわりが排水詰まりになっているケースがあります。
排水桝は排水管の清掃や点検を行うため屋外に埋設されていますが、排水管内を通るゴミや汚泥を沈殿させて分離する役割もしています。排水桝は建物の内部から排水管が出ているすぐの場所や複数の排水管が合流する場所、排水管が曲がる箇所や排水管が長く延びる場合に必要と思われる箇所に設置されています。排水桝は以前、主にコンクリート製の製品が使われていましたが、最近は割れに強く劣化にも強い塩化ビニール製やポリプロピレン製が使われる様になってきています。
排水詰まりが起きる主な原因は、水まわりの各箇所によって異なりますが、
・キッチン:日々の洗剤や油汚れ、食べ物カスなど。
・浴室/洗面:石鹸カスや髪の毛。
・トイレ:トイレットペーパーの流し過ぎ、硬い便や嘔吐物など。
・洗濯機:繊維の糸クズやポケットに入っていたゴミなど。
などです。
家全体の水まわりで排水詰まりの症状が出ている場合は、排水桝から木の根が排水管内に入り込んで、管内の水路を塞いでしまっている場合があります。
庭に植えてある植木や植物にとって、排水管内は栄養の宝庫です。僅かな隙間から管内に入り込み、数週間でグングン伸びて管内の水路を塞いでしまうことが原因で、排水詰まりが起きてしまいます。
以前、排水桝はコンクリート製のものが使用されることが多かったのですが、コンクリートは長い年月が経つと部分的に欠けたり、所々穴が開いてしまうことがあります。木の根はその穴や僅かな隙間を目掛けて管内に侵入してきますが、時にはコンクリートを突き破って排水管内に侵入することもあります。
木の根が原因の排水詰まりを防ぐためには、排水管の近くに木を植えないことや、排水経路付近の木を取り去ることが対策となりますが、排水管や排水桝近くに垣根や木を植えているお宅は多いです。中には排水桝の上に盛土して花壇を作っているお宅もあります。
木の根が排水管内に入り込んで奥の方まで伸びて行ってしまうと、きれいに引っ張り出すのは困難ですので、高圧洗浄機の強力な水圧で除去することになります。木の根による排水詰まりを防ぐためには、時々排水桝の蓋を開けて点検ことをお勧めします。